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【同期座談会(1/2) 】3年目職員の座談会〜文部科学省で働く実態とは?〜

こんにちは!文部科学省技術系リクルートチームです。

 ここでは、文部科学省で働くイメージをわかりやすく伝えるために、3年目の職員に集まってもらい、お昼ご飯を食べながら、文部科学省の印象や自分が担当する業務について語ってもらいました!

【座談会に参加した3年目の職員】

※()内は座談会実施時現在の所属

〇柴田さん(研究振興局大学研究基盤整備課)

〇川井さん(研究振興局基礎・基盤研究課)

〇中野さん(研究開発局地震火山防災研究課)

〇杉村さん(初等中等教育局初等中等教育企画課)

〇高橋さん(科学技術・学術政策局研究開発戦略課)

〇池田さん(研究振興局参事官(情報担当)付)

【司会】

 〇梅田さん(技術系リクルートチーム)

 今回は2回に分けてその内容を紹介します!(本記事は1回目です)

 更に詳しい話を聞きたいなど要望があれば、遠慮なく人事課任用班任用第二係(saiyou-tech@mext.go.jp)までご連絡ください!


●文部科学省のイメージとギャップについて

梅田 皆さん、入省3年目で、文部科学省の職員として、働き始めて約3年になると思います。入省前に感じていた国家公務員・文部科学省で働くことに対するイメージと、実際に入省した後に感じたギャップについて、それぞれ教えてください。

柴田 「意外だな」と感じたことの一つに、政策を進める際に関係各所への説明等を、想像以上に丁寧に進めていることがあります。例えば、研究者支援の政策でも、研究者の話を聞いて、政策を検討し、関係者に説明して、その過程で更に政策をブラッシュアップして、対外的に発信するなど、行程にかなり時間をかけていることが驚きでした。

梅田 柴田さんは現在、国際卓越研究大学制度を担当していると思いますが、社会的にもインパクトの大きい事業に携わってみて、どう感じていますか。

柴田 全国紙も一面で出す社会的インパクトのある政策に携わっており、やはり報道に出ると大きい仕事をしている実感がわきます。ただ、国際卓越研究大学制度だけでなく、省内のどの課室も事業を丁寧に創り上げていくという点では変わらないのかなと感じています。

梅田 ありがとうございます。次に川井さんはどうですか。

川井 研究者の支援や研究環境を良くしたいと思い、文科省に入りました。しかし、現実的には自分が思った以上に早急に変えるのは難しいと感じています。ただし、そのような中でも、知恵を絞りながら細かいところを部分最適化して少しずつ変えていく、それを繰り返すことで最終的に全体の変化につなげることができると思っています。

梅田 ありがとうございます。折角なので、現在の担当している分野についても教えてください。

川井 自分が担当している量子研究は、最近ニュースで見かけることも多くなってきましたが、そもそも研究者人口が少ないことや、「量子」と名が入った学科を抱える大学が少ないため進学の選択肢に入りにくいこと、また、卒業後に技術者・研究者へと進んでいくキャリアの基盤が充実していないことなどに課題があります。そのような状況においても、うまくいく「仕掛け」を打ち出していくことで、長期的に良い方向に変えていくことが出来ればと感じています。

梅田 日本の研究現場では、アカデミアが最前線となる分野が多いと思いますが、量子分野は各学科や企業の研究の中で量子を扱っている印象です。実際、現場の方々はどこを見て量子の施策を検討するのでしょうか。

川井 量子技術、特に量子コンピュータは産業化に舵を切っている側面もありますが、研究開発については引き続き重要な要素となっているため、国内外のトップレベルの研究者層の動き、「最前線の研究者が何に注目しているか?」を汲み取って事業に反映していくことが求められます。政府の各府省と横断的に進めている分野ですので、連携しながら研究開発から実用化・産業化までを進めています。

梅田 ありがとうございます。次に中野さんです。入省前の文部科学省のイメージはどうですか。

中野 自分は、入省前は、文部科学省に関する説明会には、官庁訪問する直前に初めて参加し、省のことをあまり深く下調べできずに官庁訪問にも臨みました。正直、省の漠然としたイメージですが、お堅く働いているのかなと思っていました。ただ、初めて着任した環境エネルギー課の上司が、とても楽しそうに働いていて、笑い声が響くなど課内が賑やかだったのが印象的でした。

梅田 今までで、楽しかった仕事や業務はありますか。

中野 現在、地震火山防災研究課に所属しており、自分の大学時代の専門に近い分野です。業務等で専門用語が出てくると、「あの話だ!」ってわくわく感じる時があり、この分野が好きで研究室に入ったことを思い出します。

梅田 いいですね。次に杉村さんはどうですか。


杉村 私は、入省して1年間文部科学省で働いた後、外務省に出向しました。入省時から国際分野に興味があり、「世界の中でも、日本の科学技術や研究力がトップレベルになってほしい、そのために色々な形で携わりたい」という漠然とした思いがありました。文部科学省だけでなく、霞が関全体として、省庁間がどのように連携しているのか見てみたいとも考えていたので、入省早々にやりたいことやキャリア形成の希望を考慮してもらえたことが意外に感じました。

梅田 2年目から外務省に出向した中で、外務省から見た文科省の印象はどうですか。

杉村 外務省ではエジプト等の政府開発援助を担当していましたが、文科省の事業で、日本の研究者がエジプトに派遣され、共同研究を実施することになった話を聞いた時は嬉しかったです。また、日本の教育が重宝されていて、エジプト全土に日本の教育を広げていこうという動きもありました。日本の教育が海外に還元できている面があると知り、文科省の職員として嬉しく感じました。

梅田 ありがとうございます。次に高橋さんですが、文部科学省に入省して、仕事についてどう感じていますか。

高橋 あえて、ネガティブな表現をすると、振り回されてしまう場面も多いなと感じています。 部局単独、文部科学省単独で動くことは少なく、関係部局や省庁と連携する時が多いからだと思います。例えば会計課に所属していた時は、財務省との折衝や、予算案の閣議決定について、スケジュールが決まっている中で、省内・省外でそれに合わせていくことに色々な難しさがありました。ただ、ネガティブなだけでなく、連携というものの大切さがあるのだと思います。

梅田 高橋さんは、ライフサイエンス課にいて、再生医療・ゲノム分野を担当していたと思いますが、経済産業省や厚生労働省等と政策を進めていた時はどう感じましたか。

高橋 省庁がそれぞれ異なる役割をもっているので、それを相互に理解し、連携をより強固に続けていくことが大事だと感じました。

梅田 ありがとうございます。最後ですが、池田さんは、入省前は文部科学省に対するイメージはどうでしたか。

池田 世間一般に言われるように、異動のスパンが早いため専門性が身に付かないという印象を持っていました。実際には、確かに異動のスパンは早いですが、新しい担当部署に着任する度に、毎回新たな発見や学びがあります。例えば、今の部署ではデータサイエンスに携わっていて、その専門分野の勉強は大変ですが、私はサイエンスが純粋に好きなので、様々な専門分野を勉強できるこのスタイルが自分には合っているかなと感じています。

梅田 池田さんは、省内で進めている有志の勉強会などにも参加されていますが、自分の所掌を超えた文科省としての活動についてどう思いますか。

池田 文科省の行政官として成長するために、業務外にもいろいろと活動をしています。入省前は、そのような所掌を超えた活動に、自分が積極的に関わっていくイメージが湧きませんでした。しかし、省内の様々な人と一緒に仕事をする中で、私はみんなが未来を語る文科省という場が好きなんだなと気づき、この組織でもっと頑張りたい、さらにはこの組織をより良くしていきたいという気持ちが出てきました。そのような気持ちや活動を応援してくれる人も多く、今では様々な有志の活動に参加しています。また、私は民間企業で3年間働いた後に、転職して文科省に入省しましたが、文科省にはこのように成長できる環境があり、ここに来て良かったと心から感じています。

梅田 皆さんありがとうございます。

(次の記事へ続きます!)