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JAXA職員、文科省を語る②
こんにちは!文部科学省技術系リクルートチームです。
ここでは、文部科学省で働くイメージをわかりやすく伝えるために、JAXAから文科省に出向されている職員に集まっていただき、出向してしている文部科学省について、仕事や職員の印象・実態を率直に語っていただきました。
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今回は2回に分けてその内容を紹介します!(本記事は2回目です。)
宇宙分野を仕事とする魅力も踏まえつつ、文科省の組織で働くことの楽しさやつらさも含まれています!
更に詳しい話を聞きたいなど要望があれば、遠慮なく人事課任用班任用第二係(saiyou-tech@mext.go.jp)までご連絡ください!
文部科学省で働く職員の印象
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江崎 働いている職員の印象を教えてください。例えば、「楽しそうに仕事をしている」とか、「こういう人たちだよな」など、共通項などもあれば教えてください。
館下 正直、その両方でして、職員の方は「楽しそう」だし、「大変そうだな」と感じます。例えば、宇宙戦略基金創設では、財務省との折衝やJAXA法の改正、国会議員対応や国会対応など、人を動員して対応するなど本当に大変そうでした。ただ、基金が立ち上がった瞬間の嬉しそうな姿や達成感が凄かったと感じますし、同じ場に立ち会えてよかったなと感じました。
小島 仕事の進め方は皆さん違いますが、共通して「タフさ」が求められるなと感じました。JAXAでA・B・Cそれぞれの部署で個別に担当を置いて対応していることを、文科省職員だと1人で全部その分野の担当として受け止め、様々な報道にも対応してフォローしていて、本当に忙しいなと思います。
山地 人が変わると仕事の雰囲気の進め方が変わってくると思います。JAXAでは、研究の部署だとほとんど人が変わらないですが、文科省では、2年経つとその課では古株になりますし、そういう環境で仕事をするのが初めてでした。なので、色々なタイプの方がいるなと思います。大変な仕事も多い中、モチベーションを高く保って仕事を楽しくできている方が多く、本当に凄いなと思います。
大谷 自分は、環境エネルギー課に出向していますが、職員や他のところから出向している方含めて、技術がわかる人がたくさんおり、私は付いていけていませんが、会話が盛り上がっています。ただ、私もその空間にいて楽しいですし、楽しそうに仕事をされている職員が多いなと思います。
富田 皆さん、情熱をもって取り組まれているなと感じています。JAXAは宇宙・航空分野に特化しているので少なからずこれらの分野に興味があって就職される方が多いですが、文科省では宇宙・航空は数多くの分野がある中のごく一部です。宇宙に携わりたいと思って文科省に入ったわけではない方もいらっしゃると思いますが「今後の宇宙開発をよりよいものにしていきたい」という情熱をすごく感じています。
文部科学省への出向は・・・
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江崎 皆さん出向で得られた経験があると思いますし、逆に大変な思いもされていると思います。仮の話ですが、JAXAの同僚や部下に文科省の出向を勧めますか。
館下 私はYesと答えます。外の組織に出向すると、自分の視点が広がる観点もありますが、特に文科省で働くとJAXAの業務がどこで方向づけられるか決めていくプロセスに携わることができ、この経験は得難いと思います。私も若い頃は、文科省と計画文書の調整をしていたときなどは調整結果がJAXA業務に大きく影響が出るので恐々と接していました。一方で、出向すると、文科省職員も宇宙開発を前に進めるべく様々なことを考え、JAXAに対してコメントしていることがわかります。私は宇宙がやりたくてJAXAに入ったので頑張れますが、文科省の人たちがここまで宇宙に対し情熱をもって仕事をしていることに対し「何がモチベーションなんだろう」と思うこともありますが(笑)、凄いパワーで難しい案件に取り組まれている場面を見ると、自分の視点が変わってきます。
大木 研究開発には、研究者の自由な発想に基づくタイプと、政策に対応する目的志向のタイプがありますが、JAXAは後者側、目的志向・政策よりの面が強いです。文科省では、その政策を決めるいわゆる「上流」を体験でき、勉強になるのは間違いないと思います。
小島 正直、人によるかなと思います。JAXA・政府全体が1年でどう動いているか間近で見れるので、出向して体験してみないとわからないことも多いと感じています。一方で業務の多さから、育児などと両立という意味では少し難しいとは感じますので、職員のライフステージ次第と思います。
大谷 JAXA職員が外の組織に出向して、様々な経験することは大事だと思います。国際調整業務はJAXAと文科省でも担当しているのですが、2つの大きな違いとして、JAPANとして参加する視点が違うと思います。日本政府団として発言していく、事前にしっかり調整した対処方針を持って臨んでいる点は、文科省でしか体験できないこと感じています。
山地 自分の成長に貢献すると感じますし、出向することで新たな視点も得られます。一方で、自身のワークライフバランスを鑑みると、他律的な仕事が多く業務のコントロールが難しいと思います。なので、それでも学びたい、という方だったらぜひ出向すべきと思います。
富田 私も同様に(出向する)人によると考えています。文科省では研究をしていないので、自ら手を動かして研究開発をやりたい人には向かないですね。ただ、文科省で働いていると、JAXAでは経験することができない宇宙政策のハイレベルな議論や方針決定に携わることができるのでJAXAの業務でも必ず役に立つと思います。また、文科省で働いていると、JAXA幹部の方とのやりとりも多く、JAXAでは関わりの少なかった方々の考えや思いを聞ける機会があります。JAXAにいた時は少し雲の上の存在のように思っていた方々がどのような思いで業務にあたっているのか知ることができました。
宇宙分野で働く魅力とは?
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江崎 最後に、宇宙分野で働くことの魅力を教えて欲しいです。
館下 人類の活動領域の拡大、有人宇宙関係に関われているのが楽しいです。また、グローバルな仕事ができる点や、宇宙ベンチャー企業も増えてますし、産業分野で成長している点も魅力です。
大木 宇宙航空分野の魅力は、夢があって、空を飛ぶのはワクワクする、それに尽きるかなと思います。
山地 私は、宇宙を使ったら地球が良くみえるなという思いで入りました。グローバルという視点が常について回ることや、研究していく中で世界中の最前線の方々とかかわれるのは魅力だなと思います。
小島 宇宙はスピード感があって、目の前に何か起きて物事が動く、手触り感を持って仕事ができるのが魅力です。
大谷 様々な可能性がある業界で、宇宙を使って私達の生活を変えていける、ロケット打上げで地域が盛り上がる、いろんな使い方があるのが宇宙の魅力だと思います。違う業界に行った大学の友人が衛星データを使っている、という話もきき、いろんな方が参入する転換期でもあると思います。
富田 やはり宇宙にはロマンがあります。これからの宇宙開発をより良くしていくための仕事であり、宇宙が可能性の塊である点は面白く魅力的だと思います。
江崎 皆様本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。とても勉強になりました。
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興味を持ったら、人事課任用班任用第二係までご連絡ください!
メール:saiyou-tech@mext.go.jp