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【同期座談会(2/2) 】3年目職員の座談会〜文部科学省で働く実態とは?〜

こんにちは!文部科学省技術系リクルートチームです。

 ここでは、文部科学省で働くイメージをわかりやすく伝えるために、3年目の職員に集まってもらい、お昼ご飯を食べながら、文部科学省の印象や自分が担当する業務について語ってもらいました!

【座談会に参加した3年目の職員】

※()内は座談会実施時現在の所属

〇柴田さん(研究振興局大学研究基盤整備課)

〇川井さん(研究振興局基礎・基盤研究課)

〇中野さん(研究開発局地震火山防災研究課)

〇杉村さん(初等中等教育局初等中等教育企画課)

〇高橋さん(科学技術・学術政策局研究開発戦略課)

〇池田さん(研究振興局参事官(情報担当)付)

【司会】

 〇梅田さん(技術系リクルートチーム)

 今回は2回に分けてその内容を紹介します!(本記事は2回目です)

 更に詳しい話を聞きたいなど要望があれば、遠慮なく人事課任用班任用第二係(saiyou-tech@mext.go.jp)までご連絡ください!

●文部科学省以外に志望した省庁について

梅田 ちなみに、就職活動の際に、文部科学省以外の他府省庁は候補に入れましたか。

中野 カーボンニュートラルにも関心があったので、その観点から最初は環境省と経済産業省で迷いました。ただ、最後はアカデミアに関わるところで仕事がしたいと思い、基礎研究にも携われるという点に魅力を感じ、文部科学省を選択しました。

杉村 大学時代は農業科学が専門でしたので、農林水産省と就職先を迷いました。官庁訪問では、文科省の方と様々な話をしていく中で、面接なのに面白いと感じることが多く、ここで働きたいと思いました。また、大学時代に文部科学省にインターンに行き、働き方の様子も事前に垣間見ることもできました。しかも、結果的に、入省1年目はインターンでお世話になった部署に配属されました。

柴田 学部生の時にたまたま国家公務員の説明会に参加して、文部科学省の先輩の説明に引かれたのが最初のきっかけです。その後、官庁訪問の数か月前まで文部科学省一本で就活は考えていました。ただ、せっかく複数受けられるならということで、他省庁の事も色々勉強して官庁訪問もしましたが、最終的には文部科学省を就職先に選びました。

川井 もともと公務員志望であり、その中でも理系の知識や経験を活かせるところと考えていました。説明会等に参加する中で、自分の問題意識であった研究環境や博士学生の待遇等を本気で変えようとしている人が文部科学省で働いていることがわかったので、一緒に働きたいと思い、文部科学省を選びました。

梅田 皆さんそれぞれでエピソードがありますね。私も働いていて感じるのですが、各省庁で働いている方々の色が人柄にも出ているかなという印象です。特に、文部科学省の職員は、穏やかだけど芯がある、真面目な人が多い印象です。

約3年働いて、得られたスキル!

梅田 次に、皆さんが3年近く文部科学省で働いて、どのような能力が身についたのか、また、今後どのような業務がしたいかについて教えてください。

池田 省内の取りまとめを行う課に所属していたので、いわゆる調整能力が身に付いたことと、案件ごとに関する相場観や温度感については少しわかるようになったのかなと感じています。また、部署柄、事務系として入省した職員と接する機会が多かったことも良い経験になりました。例えば、「なぜ、国が科学技術にお金をつけないといけないのか」という命題について考える場合、基礎物理を学んできた私は自分の経験をベースにして考えがちですが、人文社会科学を学んできた事務系の職員は、行政学や政治学等の観点からの視点を持っており、そのような人たちから学ぶことで視野が大きく広がりました。同時に自分に足りない点も見えてきたので、専門分野や所属にこだわらず、さらに勉強をしなければと思っています。今後は、科学技術の個別分野の専門性を持ちつつ、全体を見渡せるバランスを持った行政官になりたいと考えています。

高橋 私も、取りまとめを行う能力は必要だと感じています。一方で、最近異動して、部署が変わったこともあり、各論の制度設計の検討に携わるようになりました。このような仕事も面白いと感じています。

杉村 1年目の部署で、科学技術の国際分野関連の取りまとめ業務と事業を担当する業務の両方に携わることができ、それぞれの仕事の良さや面白さを味わうことができました。ただし、そのためにはゴールに向けて、マルチタスクをコツコツとこなしていく必要があり、大変さも感じました。また、2年目以降は外務省に出向したので、省によっての作法も違う中、自分がどう貢献できるのか考えながら業務を進めることができ、成長できる機会になったと思います。現在は、教育部署に異動になり、就学義務や夜間中学等を担当していますが、本当に様々な分野の関係者と関わる機会があり学びが多いです。得られた学びを還元し、上手く橋渡しをできるような行政官になりたいなと思います。将来的には、海外の大使館に派遣されて働くことを希望しており、その際には、日本の教育・科学技術行政について、答えられるよう勉強していきたいです。

中野 担当する業務について、締切までにどうこなすか、数ある業務の中で優先順位をどうつけるかを考える力が身に付いたと感じています。その他には、上司達が話題にしている際に、必要な資料を素早く提供するなどアンテナを高くすることを意識しており、国会対応など瞬発的な対応力にも活かせるようにしていきたいです。自分は1年単位で部署を異動しているのですが、研究開発局の部署を回っているので、局以外の科学技術の様々な分野を幅広く経験したいと思っています。

川井 最初に原子力課という大きな部署に配属されたことで、広く物事を見れるようになったと思います。次の部署で量子分野に携わり、「なぜ基礎研究が大事か」、「どういう風に研究の必要性を説明するか」などの文部科学省の行政官としての心構えが身に付きました。また、「研究も最終的にはGDPの成長に資するなど日本の発展に寄与するように、社会を見ながら仕事をすること」という考えも触れることもできました。そのためにも、ただ単純に予算を獲得するだけではなく、制度面を整えるなどの様々な面からの仕掛けを考えていかなければいけないと感じました。今後の自分のキャリアとしては、文科省外に出向して、新たな視点を身に付けながら科学技術行政に関わっていけたらと考えています。

柴田 科学技術分野の部局では法律を所管していることが少ないですが、国際卓越研究大学制度では、法律等の改正などにも携わる機会もあり、とても大きな経験でした。今後のキャリアイメージについては、現時点では個別具体の分野に対する希望はありませんが、行政官として視野を広げ続けたいと思います。また、政策の広報にも凄く関心があり、アメリカでもSNS戦略が選挙を左右する中で、行政機関もその流れに乗っていけたら良いと考えているので、メディア論を勉強し、どう政策を効果的に打ち出していくのか考えていきたいです。

文部科学省で働くのに向いている人!

梅田 最後に、文部科学省で働くのに向いている人はどんな人だと思いますか。もしくは、文部科学省を志望する人でどういうことをしておけばいいかアドバイスがあれば教えてください。

中野 文部科学省を志望する人は、文部科学省内外の色々な人と話してほしいなと思います。機会を捉えて、新たな情報をインプットする、自分の考えをぶつけて打ち返してもらう、またはディスカッションを通して気付きを得る。そうすることで、自分の考えがブラッシュアップされていくと思います。

杉村 想像力を働かせることができる人が向いていると思います。自分の取組が誰かのためになると思えると、人は頑張れるのかなと思います。

高橋 文部科学省は真面目なイメージがありますが、だからこそ、敢えて型破りに外に向けて、アクションを起こせる人も必要かなと思います。

池田 前向きな考えを持つ人が向いていると思います。成長している途中を楽しめる人や、しんどい仕事でもなんとか前に進められる人が必要だと思います。

柴田 根っからの真面目な人だけではなく、タフに頑張れる人が、業務を最後までやり通せるのかなと思いますので、そういう人が求められるかと思います。

川井 ぜひ、芯を持っている人や好奇心を持っている人、やりたいことを貫き通せる人が向いているかと思います。

梅田 皆さん、今日はお忙しい中ありがとうございました。